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アミノ酸とローヤルゼリー

ローヤルゼリーは、必須アミノ酸のすべてを含む22種のアミノ酸を主体に、ミネラル、各種ビタミンなどの栄養素をバランスよく豊富に含んでいます。

各種のビタミン類については、ビタミンC以外、はちみつの数十倍もの量を含んでいます。食品の中では「美容のビタミン」といわれているパントテン酸の含有比率は群を抜いています。

特有成分として、近年、その有用性で注目されている、「10-ハイドロキシ-デルタ-2-デセン酸」(以下デセン酸)があります。これは天然の物質としてはローヤルゼリーにしか存在しません。

このほかにもアセチルコリンが他の食品に比べて多く含まれています。このようにローヤルゼリーは、必須アミノ酸や各種ビタミンなど40種類以上もの栄養素をバランス良く含んだパーフェクトフードといえるでしょう。

ローヤルゼリーはもともとはミツバチが分泌する女王蜂専用の食料です。

ローヤルゼリーについて古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、その著書「動物誌」によると、クリーム状で蜂蜜とは色も味も異なる液体の中に浮かぶミツバチの幼虫が女王蜂へと成長することを知り、ローヤルゼリーそのものが女王蜂を生み出す魔法の鍵だと考えていました。

19世紀ごろになって、古代ギリシャ時代から知られていたローヤルゼリーの有用性が改めて認識され始めました。そして、健康食品として世界中でローヤルゼリーが注目されるようになったのは1950年代のことです。

ローヤルゼリーは有用性とともに神秘性が語られますが、その実体は女王蜂が生涯にわたってそれだけを食べつづける他にはない食物です。そのためローヤルゼリーは「王乳」とも呼ばれています。

同じ有精卵から孵化したミツバチのどの幼虫にも、最初の3日間くらいはローヤルゼリーが与えられます。その後、ローヤルゼリーは女王蜂となる幼虫だけに与えられ、働き蜂となる幼虫たちははちみつと花粉が混ぜられた餌で育てられます。

女王蜂は、王台とよばれる部屋でローヤルゼリーだけをたっぷり食べることにより、働き蜂にはないいろいろな能力と特徴を身に付けます。たとえば寿命は働き蜂の1ヶ月余りに対して、女王蜂は3〜4年と30〜40倍も長生きし、毎日約1,500から2,000個の卵を産み続けることができ、体の大きさは働き蜂の約2〜3倍となります。
同じメスの蜜蜂であっても普通は働き蜂には産卵能力はなく、蜜蜂の社会を支える生命の営みという重要な能力は女王蜂だけに与えられます。

ローヤルゼリーはこの女王蜂の驚異的な生命力を支えている唯一の栄養です。

蜜蜂が花から集めてきた花粉がローヤルゼリーの原料となります。それを働き蜂が体内で消化、分解、生成して、大顎腺と下咽頭腺から分泌したものがローヤルゼリーです。

自然の状態では、女王蜂となる幼虫用の特別室が、蜜蜂が次世代の女王蜂を誕生させる春から夏にかけて、いくつも作られます。この特別室は王台と呼ばれ、形といい大きさといいピーナッツの殻によく似ています。王台に産みつけられた卵が孵化すると、働き蜂はローヤルゼリーをその幼虫の餌として分泌し、その王台の中に溜めていきます。

生のローヤルゼリーは、こうして生成された乳白色で舌を刺すような酸味のあるクリーム状の物質です。

このようにローヤルゼリーは、生成の過程も成分なども蜂蜜とはまったく異質のものです。

自然の状態ではローヤルゼリーはごくわずかしか生産されることはありません。

養蜂家はできるだけ多くのローヤルゼリーを採取する技術をミツバチの習性を利用して生み出しました。それは、蜜蜂の巣を女王蜂がいない状態にすれば働き蜂の孵化後3日以内の幼虫に3日以降もローヤルゼリーを与え続けて、新たな女王蜂を育てるという習性を利用したものです。まず、隔王板と呼ばれる道具を使って巣箱の中に女王蜂と隔離された場所を作ります。次に孵化したばかりの働き蜂の幼虫を自然の王台を模したプラスチック製の小さな人工王台の中に移し入れます。
そして人工王台の枠を女王蜂と隔離されたところに挿入して、女王蜂として育てさせます。ローヤルゼリーが人工王台に溜まるまでの時間は48〜72時間です。そこで、幼虫を取り除いてローヤルゼリーを採取します。一つの王台で採取できるローヤルゼリーの量は約300mgというごくわずかな量です。

巣箱1箱あたり50〜60個の人工王台をセットすると、生ローヤルゼリーの1箱で1回あたりの生産量はわずか15g程度しかありません。

体重がわずか0.1gにも満たないミツバチの生産するローヤルゼリーの量はとても少なくたいへん貴重なものといえます。

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